SMASH9観戦記

 今年に入って、会場に足を運ぶことが多くなった。別にSMASHのおかげではないとは思うが、SMASH率が高いことは確か。1ヶ月に1回の興業ペースで、連続ドラマがある、というのは、アドバンテージあるよね。地方の人は全然観に行けないから、ノレてないと思うけど。
 ってことで、今日はSMASH9に行った。SMASH4、7を観に行ったから、3回目か。だいたい一つおきに観戦していることになる。
 お気に入りのレスラーである、ヘイモ・ユーコンセルカとスターバックのFCF勢が出ておらず、カード的にはあまり引きがなかった。その代わりに、オーメンという怪奇派ぽいレスラーを楽しみにして行った。
 新宿FACEは元リキッドルーム。会場内の作りもそのまま。居抜きってやつかな。
 入口でチケットをもらって(事前にお金は払い済み)、入場。ドリンクチケットはレモンサワーに引き替えた。入ってすぐの右手では、選手が売店でいろいろ売っている。Tシャツがいまいち充実していない。逆にポートレート(選手の写真のA4版みたいなやつ)は充実。アイドルじゃないんだから、そんなに引きのあるグッズだとは思えないが……。きっと、利益率が良いのでしょう。
 開演3分前のコールと共に、何かの曲が1曲分まるまるかかる。意図のある演出なのだろうが、僕には伝わらず。教えて欲しい。
 1試合目はキムナンプンしか印象に残っていない。このレスラーはマイクがとても良い。日本語のうまい韓国人、ってだけで相当おもしろい。ただ、試合は平凡。基本的には次回のSMASH10:JCBホール前の煽り試合。キムがリンバイロンの抗争相手になるってことかな? でも、それにしてはJCBのカードが、リン/ゴーレムナイトvsキム/レザーフェイス、ってバランスおかしいでしょ。抗争の段取りが不十分だと思った。
 あと、児玉の体つきが徐々によくなっていた。良い感じ。
 2試合目は朱里/野崎渚vs中川/植松。野崎はプロレスがちょーヘタ。体にプロレスムーブが入っていない感じ。それはそれとして生かして、絡みつくスリーパーや腕を決める技を中心にして組み立てていけばアリかもしれないが、多分格闘技のバックボーンとかないだろうから、説得力をどう持たせるかが難しいよね。
 中川と植松って、何しにSMASH来たんだっけ? あとJWPとの絡みはどうなったんだろう? 野崎もJCBには関係なさそうだし、ここも抗争段取り不足。
 試合終了後に、華名が来て、そのあとさくらえみからのビデオ。さくらはさすがにうまい。会場に来ればもっとよかった。華名もなんだかんだでこなれてきたね。
 3試合目は大原vs小路。まだまだ小路はプロレスが下手だから、どっかの団体に試合しに行ったほうがいいと思う。SMASH本隊のナンバー2的な位置づけは、まだ早い。
 WWEによくある、すぐ終わる試合。そのあと、お待ちかねの矢郷さん&大家の時間。俺的には一番盛り上がった。矢郷さんのコブラツイストの決まり具合も良かった。DDTより、SMASHのほうが合ってるかもね。矢郷さんも、大家も、かっこいいことを言ってちゃんと成立する、日本人だと希有な存在だから、DDTみたくイジりの対象にしても生きてこない。というか、もったいない。
 4試合目は、メンタロvsエルサムライ。近くに座ってた女性が定期的に入れる「サムライっ」と、リングを挟んで反対側から聞こえてくる「エル様」という掛け声ばかりが気になった。メンタロは今日はそんなに良くなかったと思う。ケニー・オメガとやったときのほうが、輝いていた。
 メンタロが勝って、ずっと試合がしたかったというライガー戦がJCBで決まるという流れ。それは全然いいんだけどさ、ビデオに出てきたライガー、なんで普段用のマスク(角がないやつ)なんだ! 誰だかわかんないじゃないか。SMASHビデオ班のディレクター、ちゃんと仕事できてないよ。
 メンタロが控室に帰っていくとき、お客さんでライガーのマスクを被った人が握手をしに行っていて、そっちの方がビデオより本物に見えた。
 休憩挟んで5試合目(セミ)。TAJIRI/AKIRAvsオーメン/ディミトリー。ディミトリーは、吉江豊みたいな、動けるブーちゃん。でも、あんまりたいしたことなかった。オーメンも見た目以外はすごく地味。多分、コンセプト先行で、どっかの外人選手にSMASH用で覆面かぶせただけだよね。だって、オーメン的な動きは、何一つなかったもん。オーメン的な動きが具体的に何かと問われても、パッと出てこないけど。
 メインはクッシーvsマイク・モンドのOVW選手権試合。マイクの体つきは、The アメプロって具合で、良かった。プロレスラーはああでないと。
 試合は現代風アメプロで、本日一番のデキ。試合中に、もっと間があってもいいと思うけど、日本じゃあれくらいになるのかな。クッシーの必殺技って、スターダストプレスなのだろうか。その前に出していたのはムーンサルトプレスだし、No Limit二人の必殺技とまる被りしている。
 あと、マイク・モンドのテキサスクローバーホールドが必殺技だってことを、もっと事前にわかるようにして欲しかったな。試合の序盤で技に入ろうとして、クッシーが素早くロープに逃げるとかね。
 試合後に大原が乱入。マイクが苦手なら、そのままぶん殴ってもよかったのに。大原とKUSHIDAだったら、別にそれでも問題ないはず。
 助けに来た木高イサミが本日一番のかっこよさ。タバコと竹刀って、サンドマンみたいだな。イサミは細いから、自堕落ムードがでないけど。
 次回はSMASH初のビッグマッチとなる、JCBホール。もっといろいろな選手が乱入して、煽ってほしかったけど、それは今後の課題か。今の日本の団体で、乱入が成立するのって、SMASHぐらいだもんな。JCB以後は、試合途中の乱入も導入して欲しい。