電話と湖

 あれよあれよという間に、7月となっている。先月の今ごろはバリ島気分でウキウキフライングだったのになー……。たった1ヶ月で、天国と地獄。今日も今日とて、デスマーチロードをばく進している。
 今週に入って、3日連続の深残業、すなわち負荷残業。昨日一昨日と比べると、デスクワーク残業なので、ダメージは浅め。ただ、水曜日なのに、仕事終わってからTSUTAYAに寄る元気はなかった。単に、聴きたい音楽がないってだけかもしれないけど。もはや手持ちで十二分な感じ。
 イベント業界は、あまり技術革新のない業界である。イベントツール(たとえば、ストラックアウトとか、ロデオマシーンとかの遊具)は、ちょいちょい新製品が開発される。だけど、俯瞰で見れば、多分、何十年も昔から作り方や、流れは変わっていない。
 原則として、イベントはオーダーメイドである。カスタマイズよりも、もっと個々に寄っている。だから、生産性も変わっておらず、最近業界が不調なのは、予算が減ったというその1点の問題だけだったりする。
 不況になると、真っ先に取りざたされるコストカットであるが、クライアントから降りてくる予算がコストカットされていても、制作的なコストカットはほとんど無い。カラー印刷をケチるくらい。
 もちろん、多の業界と同じくダンピングで仕事をしている業者もある。だけど、そのやり方はきっと長くは続かないだろう。だって、僕らは、人件費とか、作業費とか、手間賃とか、価格があって無いようなものでお金をもらうのがメインだからだ。そこを下げてしまうと、もうその世界から抜け出せない。
 うーん、でも、それは経営者がちゃんとすれば良い問題か……。経営者がその会社の適正な規模を策定し、その中で損せず、誰も不幸せを感じずに回っていく仕組み(というか会社)にすればいいんだもんな。
 なんだってそうだけど、まずは右肩上がりの幻想を捨てるところからだよね。