SMASH10@JCBホール観戦記:後半

 そういや、今回はリングの周りにマットが引いてなかったけど、どんな理由があったのだろうか。場外に飛ぶ選手は何人もいるのに、固そうな床が剥き出しだった。JCBは引いちゃいけないルールなのだろーか。それとも用意し忘れ?

■第6試合 朱里/華名 vs さくらえみ/米山香織

 何気に、初の生さくらえみだった。サムライTVや、USTだと、何度も観たことがあるけれど。
 この四人だったら、さくらえみが全てをかっさらっていっても全然おかしくないと、事前には思っていた。でも、実際にはそうならず、特に誰がもっていくわけでもない、まぁこんな感じか、という試合となってしまった。
 おそらく、すでに華名が異分子じゃなくなってしまったんだと思う。SMASHのリングに登場したときのような、ナチュラルに「帰れ」コールが起こる存在じゃなくなってしまった。それは、すごくもったいないことだ。
 マニフェストとか、JWPをこきおろしたこととか、どっかにいってしまったのだろうか。さくらはあんま関係ないにしても、米山は華名をしばきまくらなければならなかったはず。
 朱里と華名を組ませたのが、失敗だったのかな。そこはよくわかんないけれど、とにかく、観客も選手も、華名に慣れてしまった。この後の展開が全然わからない、というか、おそらく無い。あーもったいない。
 朱里も華名も合わせて、さくら&米山にぼっこぼこにされる試合で良かったのではなかろうか。

■第7試合 KUSHIDA/木高イサミ/スペル・クレイジー vs 大原はじめ/ヘイモ・ユーコンセルカ/ジェシカ・ラブ

 ハードコアマッチ。出てきたアイテムは、テーブル/ラダー/チェア/デッキブラシ/松葉杖/ビニール傘/剣みたいなの、くらいかな。大日本プロレスを通過した人なら、ソフトハードコアマッチに映るよね、きっと。いや、別に、どっちが良いとか上とかじゃなくて。
 皆殺し族の末裔、ヘイモ・ユーコンセルカは、登場曲がとってもかっこいい。そしてハードコアマッチなのに、持参の斧を使用しなくて残念。スペル・クレイジーが持参の剣を使ったから(正確には使われて自身が流血していたけど)、最後に斧が出てくるんじゃないかと期待してしまったよ。
 KUSHIDA、大原、木高は、どんどん抗争すれば良いと思う。体のサイズも似たような感じだし、おもしろくなるはず。
 今回の試合的には、ジェシカが良い具合に機能していた。大原とジェシカの恋物語がスタートしてくれたら、かなり熱い。期待大。
 あとは、ユーコンセルカに何かストーリーが欲しいところ。


■第8試合 スターバック vs TAJIRI

 メインイベント。やっぱスターバックは格好いい。僕は台東区で5本の指に入るスターバックファンだと、自認している。FCFのロゴのTシャツは、いつになったら売り出されるのだろうか。オフィシャルサイトを見てみたが、グッズは発見できなかった。あったとして、通販してくれるかな、フィンランド語わかるかな、とか意味なく考える。
 ずーっとスターバックを応援していたけれど、残念ながら敗北。パイルドライバー返されたら、なんともなんないなー。
 ちなみに、カウント2.9的な攻防があったのは、この試合のみ。あとの試合は必殺技が決まったらお終い。正しいプロレス。もちろん2.9が盛り上がることは承知の上。2.9をするならば、メインだけでいいよね。他の団体も、そこは見習っていいんじゃないかなー。目先の盛り上がりを追いかけないで、思い切って必殺技で終わりにしようよ、ね。
 敗れたスターバックに、天敵だというマイケルコバックが襲いかかって、スターバックはボロボロになって帰って行った。第一部のボスは、第二部のボスにぼこぼこにされるという、格闘ストーリーの王道で、最高に良い。あとは、コバックが第二部ボスになれるほどのレスラーかどうか、ってところか。
 とりあえず、ユーコンセルカあたりがコバックに挑むよね、多分。で、ボッコボコにされると。しかも卑怯な手で……違うか、そうなるとスターバックが行かなきゃなんなくなるから、ベルトが関係なくなっちゃうね。どっちにしろ、第二部のボスは、卑怯な感じだといいね。勧善懲悪にしてほしい。
 TAJIRIが勝ってシメのマイク。これがすさまじくノれない。一緒に行っていた妻も同意見。TAJIRIってそんな泣いたりするようなキャラじゃない(本当はそーゆー性格なのかもしれないが、浸透してないし、普段の立ち振る舞いと違いすぎてわかりにくい。入場時に配布された冊子で、そこらへんについての言及があったけど、それくらいでは覆せないくらい、TAJIRIのキャラと、感動しての泣きマイクは合ってない)。というか、そもそも主人公が全然似合わない。
SMASHのプロデューサー」って明言しちゃってるしなぁ、どうがんばってもノれないよ、これは。まだクッシーや大原が若いから、暫定的なものなのかもしれないけど(いや、スポンサー的なことかもしれない)、エースKUSHIDA押しに、早めに路線変更して欲しい。ま、第二部はそうなるでしょう、絶対。


 ってな感じで大満足な興業を終えて、地元の世界の山ちゃん(わかりにくいな)で反省会。これだけ入場シーンだけでわくわくさせてくれる団体は無い。
 ただ、みんなもうちょっと巻きで登場した方がいいと思うけどね。近ごろの日本の団体はどこも、曲を30秒以上聴かせてから入場してくるから、だんだん飽きてくる。
 次回はまだ小路vs鈴木みのるしか発表されてないけど、これだけで観に行くこと確定。