ハプニングEve' 観戦記(前半)

 SMASHのスピンオフイベント、「ハプニングEve'」を観に行った。
 スピンオフっつーのは、「本編とは違いますよ」ってことだと思うけど、FCFベルト絡みの流れがなかっのと、女子プロレスラー多数参戦、っていうか全ての試合が女子プロレス絡みなのがいつもと大きく違うところ。普段とはキャラが違う、とかはなかった。
 最初に結論を書いてしまうと、今までのSMASHで一番面白かった。最初から最後まで全然ダレなかったし、つまんない試合も一つもなかった。いやー、ホント面白かったよ。西側の席が空いてたけど、もったいない。ま、あっちは関係者向けなのか、いつもわりと空いてるけどね。
 さて、ハプニングEve'ってことで、乱入乱入また乱入のハプニングが続くかと思いきや、そういうのは一切無く、ちゃんと試合は行われた。ハプニングがあったのは、受付時。
 今回も選手を窓口としてチケットを2枚購入したのだが、受付でチケットを受け取ると番号は連番だったものの、方角が南と北で割れていた。ま、ミスったんだろうな、と思ってチケット引換所の係員に変更を依頼。空いていた席があったので、無事交換してもらった。今回、この席トラブルがいくつか発生していた模様。係員が別の係員に「さっきと同じで席の対応」と声掛けしてたからね。場内でも別の係員がそんなこと言ってたし。
 ま、そんなこんなで今回も観戦の感想を。試合数が多いから、2つに分けよう。

■第0試合 AKIRA vs バンビ(KAIENTAI-DOJO
 千葉よりバンビ初参戦。僕も初見。twitterでの鬱病みたいな書き込みと、別名でライターやってるかやってたかってことと、子どもがいることと、昔はDDTで覆面レスラーやってたことと、こないだK-DOJOで女性レスラーとタッグを組んで男子のタッグチャンピオンに挑んで超ショボい試合をした、ってことくらいしか知らない、っつーか結構知ってるな。
 バンビは、決まっている動きはとてもスムーズで、当たりも強くて良かった。シャイニングウィザードとか、あんなにキレイに決めるレスラーはあまりいない。首筋へのエルボーも良い。男子相手のプロレスに慣れているのだろう。
 ただ、段取りをミスると、それがすぐさま露呈するところが気になった。今回だと、例えば最初のところ。ムチをAKIRAが奪わなきゃなんないのに、なんだかうまくいかなくて、オロオロしたような腕の動きになっていた。気にせずビッシビシいけばいいのだ。
 5分くらいで終了。わざわざ来たのに、次回へと繋がる流れはなかった。売店出すための試合、という感じ。


■オープニング
 SUNAHOによる、マライアキャリー「恋人たちのクリスマス」の生歌からスタート。この演出は良い。すげー笑った。クリスマスってだけで、脈絡ないもんね。ぜひ、本編にも生かしてほしい。
 この日のSUNAHOはいつもよりくだけたアナウンスをしていて、とても合っていたし、全体的に良かった。多分、本来はこういう人なんだろう、というか、アナウンス経験とかない人にごく普通のまっとうな場内アナウンスさせているから、今まではなんかぎこちなく感じたんだな、多分。
 いつもは「レディース&ジェントルメーン」から始まって、ところどころに挟み込まれる英語風味が好きじゃないんだけど、今日はアリだった。全体の演出って大事だね。


■第1試合 ジェシカ・ラブ(FCF) vs さくらえみアイスリボン
 とても良い第1試合だった。さくらえみの大仏ムーブ(というかポーズ)もハマってたし、会場がちゃんと暖まったと思う。さくらに追随して、パンチパーマをあてる女子選手が出てこないかな。女子大仏軍団とか局地的には流行りそうな気がしたけど、そういや昔ノアにそんな軍団があったか。
 今まで気づかなかったけど、ジェシカって運動神経がなかなか良い。コーナーポストにワンジャンプで飛び乗るムーブ、もっと使っていってほしい。
 今回、セコンドの動きがよく見える席だったんだけど、セコンドって、ひっきりなしに選手に声をかけているんだね。アイスリボンの選手がずっと「さくらっ」って声を出していた。セコンドの時は先輩でも呼び捨てでOK、というきまりなのだろうか。


■第2試合 植松寿絵&中川ともか&チェリー(ユニオンプロレス) vs 志田光アイスリボン)&藤本つかさアイスリボン)&帯広さやか(19時女子プロレス
 おばさんレスラーvs若手レスラー、というような煽りビデオだったのだけれど、中川と藤本は2歳しか歳が変わらないという、不成立煽り。別にいいけどさ。
 初見の志田がとっても良かった。アイスリボンの選手って、あんまり基礎体力がなくって、どっちかというと弱々しいイメージだったんだけど、それを覆すデキ。相手をきっちり持ち上げる力もあるし、5分くらい捕まったあとでも、体力はきちんと保持されていたし。
 藤本や帯広も、6人タッグだからかもしれないけど、素人っぽいアラは全然なくて、ちゃんとプロレスラーしていた。Sアリーナとかで見かけるアイスリボンより全然良い。ま、相手がベテランだからってのもあるだろうけどね。アイスリボン同士で闘うと、お遊戯っぽくなってしまう可能性はある。
 高橋や夏樹たいようがいなくなるアイスリボンは、植松あたりを代わりに迎え入れるとよいのではないだろーか。タイプ的にも合ってると思う。体型や力や運動神経でプロレスをしている人ではないからね。
 あと、6人タッグだと中川の効果音プロレス的な部分が、良いアクセントとして栄える。シングルやタッグだと、うるさく、というかわざとらしく感じるときもあるけれど。
 ま、そんなことより、志田が良かった。真琴より全然良いと思うんだけどな。ただ、本人が兼業プロレスラーとして存在しているうちは、なかなか周りに認められないかもしれない。一応、スポーツ選手だからね、プロレスラーって。
 元々プロレス始まりだと、俳優やりつつプロレスやってもそれなりに成立するけども(ザ・ロックとか)。
 とか書きながら、そういや志田って何と兼業してるんだっけ……、とググってみたが、女優志望ってだけで、別に兼業してないざん。普通にプロレスラーって扱いでいいのか? ようわからん。


■第3試合 小路晃 vs 倉垣翼JWP女子プロレス
 よく似た体型の男女、かと思いきや、5分くらいで倉垣の息が上がってくる。他の男女対決シングルでもそうだったけど、見て想像している以上に女子選手にとってはしんどいようだ。
 で、小路は一本足頭突きをしてなかった(はず)。もうやめたの?


■第4試合 大原はじめ(FCF) vs リン・バイロン
「リンは活かされていない……」という大原の独白煽りVからスタート。そんなんFCFのお前には関係ないだろー、とか思った。
 んで、リンが活かされる試合がプレゼンされるのかと思いきや、一方的に大原が無機質な演出で攻める展開。そのパターンが一番、リンが活かされないパターンではないのか。っていうか、そのパターンは前回のKUSHIDAのときや、キムナンプンのときと一緒だ。
 誰とやっても一緒になってしまうリンの至らなさ、つまり、「男子と闘いたい」と自分から言ってるのに、何ら対策を講じていないことをクローズアップしてるのか?
 大原とジェシカが仲良くなってるのは、休憩中のサイン会を一緒にやっていたので、よくわかりました。
 あと、この試合だけ外国人がレフェリー。いつも入口でバーコードリーダーみたいなのを持ってる人。


■第5試合 AKIRA vs KAORU
 対戦カードの表記は、SMASHのウェブサイトからのコピペ。今気づいたけど、SMASHの選手だけが、名前のあとに(かっこ)して団体名が付いていない、のではなく、フリーの選手も付いていない。自分がウェブ担当者だったら、すげー気になってしまうと思う。

 で、第5試合。この試合もおもしろかった。
 AKIRAが最後の方で、凶器を持ったシーン。本来ならそのまま叩くところを、間違ってKAORUに渡してしまった。ロブヴァンダムが、パイプイスをわざと相手に持たせてイスごと蹴る、あのムーブに行こうとしてしまった。
 AKIRAが「間違えた!」と言って、KAORUから取り返したか、もしくはKAORUが渡したかして、本来のそのまま叩くムーブに戻っていった。
 これが、まったくスムーズだったから、見ている人のほとんどは、悪印象として残っていないはず。たまたまなのか、二人ともベテランだから成立したのかわかんないけど、とても興味深い現象だった。サムライで放送されたら、もう一度確認してみよう。
 多少間違っても堂々としてれば、だいたいのことは通るんだよね、きっと。


 というところで休憩。売店はすさまじくごった返していた。みんな物販や直売に力入れてるなー。帯広が机の下をくぐろうとして、バンビに迷惑をかけていたところを見かけた。さすがだ。


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